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新潟日報「みんなの診察室」に田中医師の寄稿記事が掲載されました

新潟日報の「みんなの診察室」に呼吸器内科 田中健太郎医師の寄稿記事が掲載されました。

詳しくは、新潟日報デジタルプラスをご覧ください。
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/121231
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「読者質問」
3年前から、咳(せき)と痰(たん)が出てとてもつらいです。咳は1日中続きます。コンピューター断層撮影(CT)検査と血液検査をしましたが、異常はないと言われました。どうすれば改善できますか。(新潟市北区・40歳男性)

「田中医師回答
CT検査や血液検査で異常がなかった慢性の咳と痰は、気管支喘息(ぜんそく)や慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)などの気管支の疾患かもしれません。どちらも主に気管支の炎症を引き起こす疾患で、気管支喘息はアレルギーが原因で発作的に発症する一方、COPDは喫煙が原因で時間をかけて発症することが多いです。
 2カ月以上続く咳は「慢性咳嗽(がいそう)」に分類され、非感染性の疾患が見つかることがあります。慢性咳嗽に関する検査はたくさんありますが、特に病歴が重要です。
 慢性咳嗽となるポイントはいくつかあります。まず、喫煙や粉塵(ふんじん)、化学物質を日常的に吸入してはいないでしょうか。心当たりがある場合は、できるだけ避けるようにしてください。
 痰が多い場合は、感染症や慢性副鼻腔(びくう)炎(蓄(ちく)膿(のう)症)、逆流性食道炎の可能性があります。痰の性状が色付きでドロリとしていれば感染症で、透明でサラリとしていれば非感染性の炎症と考えます。
 夜から朝にかけて咳が強くなる場合は、喘息や心不全、非定型肺炎も考えられます。げっぷや酸っぱい感じがあれば、逆流性食道炎を疑います。
 咳症状で病院を受診すると、新型コロナウイルス感染症ではないことを確認後、症状に応じて検査に案内することがあります。適切な診断がつけば、よりよい治療を紹介できますので、慢性の咳や痰でお困りの際は、内科の受診を検討してください。
 (柏崎総合医療センター・呼吸器内科)

★新潟日報朝刊2022年10月3日付掲載

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