整形外科

スタッフ

津吉秀樹
役職:副院長
卒業年度:平成3年
資格等:日本整形外科専門医・指導医、臨床研修指導医養成講習修了、新潟大学医学部医学科臨床准教授、医学博士、JATEC修了、JPTEC修了、日本DMAT隊員、統括DMAT、新潟県西部ドクターヘリフライトドクター、独立行政法人新潟病院看護学校講師

髙野岳人
役職:整形外科医長
資格等:日本専門医機構認定整形外科専門医・指導医、日本手外科学会認定手外科専門医
卒業年度:平成23年

藤田裕
役職:整形外科医長
卒業年度:平成26年
資格等:日本整形外科学会専門医、臨床研修指導医養成講習修了

坂口彰
役職:整形外科医医員
卒業年度:令和2年

診療内容、診療実績等

柏崎総合医療センターは柏崎市、刈羽村、その周辺を含めて約9万人の人口を抱える医療圏の基幹病院であり、当院の整形外科はその医療圏で唯一の入院や手術を担うことができる医療機関です。この医療圏で発生する骨折などの外傷、膝や股関節などの変性疾患、また骨・軟部組織の腫瘍など、あらゆる整形外科疾患を扱っています。地域内の他の病院には入院手術のできる整形外科がないため、整形外科分野における地域完結型医療=当院で全てを担うことができる整形外科医療体制を心がけています。

外傷、救急

労災事故、交通事故、スポーツ、家の中での転倒などによる骨折や脱臼、挫創は緊急性が高く、迅速な治療が良い結果につながります。地域の開業医と連携を取ることで、また柏崎消防との連携を密に取ることで「外傷治療に強い整形外科」となっています。

全国的にも社会問題になっている、高齢者の転倒による「大腿骨近位部骨折」は当院で年間約200例の手術があり、県内で有数の手術件数ですが、これも柏崎・刈羽地域の外傷がほぼ全て当院に搬送されている現状に基づくものです。

手外科

外傷では、転んで手をついた時に生じる手関節の骨折、作業中の怪我などで生じる指の挫創や骨折、血管神経、腱損傷、脱臼、小児に起こりやすい肘の骨折など、多岐にわたる「怪我」の治療を担っています。

特に手関節の骨折(橈骨遠位端骨折)は、柏崎が全国的にも発生数が上位なのが現状で、年間70〜80例の手術件数があります。地域特性として冬場の降雪と路面の凍結、風が強いこと、また地域の外傷がほぼ全て当院に搬送、紹介されることなどが、この骨折の手術が当院に多い背景と考えています。

橈骨遠位端粉砕骨折

外傷以外の疾患では、手にしびれや筋萎縮をきたす手根管症候群、肘部管症候群などの手術、指や手関節の腱鞘炎の手術が多くあります。また、手指の変形性関節症、手指の屈曲拘縮を生じるDupuytren拘縮、手根骨の壊死から手関節の痛みを来すキーンベック病など上肢に関する様々な手術を行っています。

関節外科

膝や股関節の軟骨がすり減って関節の痛みや変形を生じ、歩行に支障を来す変形性関節症に対して、人工関節をはじめとする手術を行っています。手術にはCT画像を立体に構築して三次元解析を行い手術を計画する、最新のシステムを導入しています。また、膝の前十字靭帯損傷や半月板損傷、肩の腱板損傷などに対する関節鏡手術、足関節、足部疾患に対する手術や治療を行っています。

股関節

変形性股関節症に対する人工股関節全置換術では手術の計画にCT画像を基にした計画を行い手術に臨んでいます。また、実際の手術では簡易ナビゲーションシステムを用いより計画に近い手術となるよう工夫しております。実際の手術では新潟大学股関節グループのなるべく筋肉、腱などの構造物を温存した手術手技を基本とし、さらに関節包を温存するよう取り組んでいます。また、大腿骨転子部、大腿骨頚部骨折の治療においても患者さんの体への負担をなるべく軽減する、また術後のADL再獲得のため短時間で正確な手術を目指しています。ここ柏崎でも長岡や新潟市内と顕色ない、またそれ以上の医療を提供できるよう日々精進しています。

膝関節

怪我や加齢により膝の軟骨がいたむ変形性膝関節症は多くの患者さんが困っている疾患であり、内服・注射・リハビリなどによる保存療法に効果が認められない場合に、手術をおすすめします。当院ではコンピューターナビゲーションシステムを使用し患者さんの症状にあわせた手術を行っています。従来より正確な金属の設置が可能であり、高度の変形を有する患者さんや、再置換が必要な患者さんなど幅広い対応が可能です。
また、スポーツによる傷害で多い前十字靱帯損傷や半月板損傷などには、注射やリハビリテーションなどでバランスを取り戻す治療を行っています。どうしても修復しなければならない傷害に対し関節鏡視下靭帯再建術、関節鏡視下半月板切除・縫合術、膝関節周囲骨切り術といった手術を行っています。

変形性膝関節症に対する人工膝関節全置換術(TKA)

肩関節

肩は肩甲骨、鎖骨、上腕骨の近位端から構成されます。人体で最も可動域が大きいとされ、逆に安定性に乏しく脱臼をしやすい構造をしています。
肩疾患として、外傷では骨折・脱臼・腱板断裂など、外傷以外では痛風・偽痛風・石灰沈着性腱板炎・五十肩などがあり、リハビリ、肩関節注射、手術などの治療を行います。
外傷性の腱板断裂、反復性肩関節脱臼、再発を繰り返す巨大石灰沈着性腱板炎などは手術適応になる可能性があります。関節鏡を用いて、7mm程度の数カ所の傷でできる手術法を行っています。

脊椎・脊髄外科

毎週金曜に大学の脊椎・脊髄専門医が当院整形外来で診療しています。また同医師の執刀で脊椎・脊髄外科手術を当院で受けることが可能です。大学からの非常勤医師の来院日に合わせるため、手術は原則として金曜午後に予定を組むことになります。

骨・軟部腫瘍

第1火曜に新潟大学整形外科、川島寛之教授が当院で腫瘍専門外来を行っています。川島教授は教授就任前の2006年から当院の外来、手術診療に携わっており、整形外科領域の腫瘍については柏崎で大学病院と同じ医療レベルの診療を受けることが可能です。

整形外科の手術件数と手術内容

  2017年 2018年 2019年 2020年
外来患者数 22173 21122 18289 12358
入院患者数 1289 1259 1162 1152
入院手術件数 1072 1068 1034 732
 
手術件数(内訳)
  2017年 2018年 2019年 2020年
脊椎 33 36 9 27
上肢 336 314 290 257
下肢 162 166 142 129
外傷 549 510 514 479
リウマチ 0 1 1 3
スポーツ 40 51 46 51
小児 4 4 0 4
腫瘍 31 33 32 28
手術件数合計 1155 1115 1034 978
 
項目別
  2017年 2018年 2019年 2020年
THA 8 11 3 33
TKA 45 57 48 24
大腿骨近位部骨折 202 171 204 197
橈骨遠位端骨折 101 94 72 72
肘部管症候群 15 17 7 7
手根管症候群 41 34 23 23
         
2020年
順位 傷病名 件数
1 大腿骨転子部骨折 104
2 大腿骨頚部骨折 79
3 橈骨遠位端骨折(尺骨茎状突起骨折を含む) 68
4 変形性股関節症 24
5 変形性膝関節症 23
6 上腕骨頚部骨折 12
 
2019年
順位 傷病名 件数
1 大腿骨転子部骨折 103
2 大腿骨頚部骨折 82
3 橈骨遠位端骨折(尺骨茎状突起骨折を含む) 70
4 変形性膝関節症 52
5 手根管症候群 23
6 上腕骨頚部骨折 8
 
2018年
順位 傷病名 件数
1 大腿骨転子部骨折 88
2 橈骨遠位端骨折(尺骨茎状突起骨折を含む) 87
3 大腿骨頚部骨折 76
4 変形性膝関節症 62
5 手根管症候群 29
6 肘部管症候群 16
 
2017年
順位 傷病名 件数
1 大腿骨転子部骨折 115
2 橈骨遠位端骨折 98
3 大腿骨頚部骨折 73
4 変形性膝関節症 45
5 手根管症候群 37
6 肘部管症候群 15

外来の予約紹介制と地域医療連携について

当院整形外科は、2006年10月より県内のあらゆる病院に先駆けて、外来の「完全予約紹介制」を導入しました。柏崎・刈羽地域に整形外科を擁する総合病院は当院しかないために地域医療圏内の整形外科的外傷の救急はほぼすべて当院に搬送されるのが実状であり、外来のスリム化は、外傷や救急に対して迅速な対応を可能にする環境の下地作りになっています。

外来がメインの通常診療は開業医などのかかりつけ医が担い、急性期病院、総合病院は「病院でなければできない医療」を提供する、という方向性は国の医療政策の根幹です。外来の予約紹介制は、近年では大学病院や長岡市内の病院、他多くの病院で導入されています。外来も手術も病棟も診療科の業務として大事な要素ですが、ある程度「手術」と「入院」にウェイトを置き、開業医と連携を取って役割分担することはこれからの地域医療に必要な形態です。

柏崎・刈羽地域において整形外科の専門診療を担う診療所(開業医/医院/クリニック)は「石井整形外科」「横田整形外科」「高橋医院」「内山整形外科」の4施設あり、各施設とは密な連携を取って外来機能(開業医)、入院・手術機能(当院)の役割分担で地域の整形外科医療を支える体制を構築しています。また西山ふれあいクリニック、野田、高柳などの診療所、整形以外の各科医院とも連携を取っています。

外傷、二次救急などの緊急を要する診療は可能な限り迅速に最善の医療を提供するよう努力しています。それ以外の場合、まず「かかりつけ医」で診察をしていただき、入院や手術、専門的な検査や治療が必要と判断された場合に当院にご紹介いただく形を取っています。ご理解をいただければ幸いです。

病院誌のご案内

病院誌(第19号)臨床業績「整形外科」(PDF)

その他の病院誌はこちらをご覧ください。

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