感染対策委員会

委員会概要

柏崎総合医療センター院内感染対策委員会では、院内感染対策指針の「患者及び病院従事者を守るため、院内感染の発生に留意し、感染発生時にはその原因を速やかに特定、制圧、終息をはかり感染拡大防止に努めることを責務と考える。感染予防策および発生時対応を全病院従事者が把握し、この指針に即した医療を患者に提供すべく全力で取り組む。」を院内感染に対する基本的な考え方として、感染リスクの発見、感染予防策の実施、院内感染発生時の感染拡大防止に取り組んでいます。

業務内容

院内ラウンド(毎週木曜日)

ICTラウンドでは病院内の感染リスクを早期発見し、改善することを目的に、チェックリストを用いて病院内の全部署を計画的にラウンドしています。入院病棟は毎週、別のテーマでラウンドを実施しました。同じ日に同じテーマで入院病棟全体をラウンドすることで、病棟間の比較や共通の課題を見つけることができ、改善につなげることが出来ました。また、外来部門・検査部門等の病棟以外の部署は2~3か月に1回ラウンドを実施しました。

ASTラウンドでは、広域抗菌薬を使用している患者のカルテラウンドを行っています。感染部位、原因微生物、抗菌薬を確認し、培養が提出されていない場合や使用している抗菌薬に感受性がない場合などに主治医にフィードバックしています。また薬剤耐性菌を作り出さないよう、なるべく狭域な抗菌薬を使用するよう提案もしています。

院内感染対策研修会(全職員対象)

感染対策に関する研修会は年に2回以上参加することが医療法で義務付けられています。また抗菌薬適正使用についての研修も年に2回以上の参加が必要です。院内感染対策委員会では、オンライン動画研修により、集合研修のスタイルをとらず、多くの方に参加してもらうことができました。

  開催日 内容

参加人数
(参加率)

第1回 2023年8月23日~
9月8日
手指衛生5moments 573名
(94.6%)
第2回 2023年10月13日~
10月27日
血液培養 339名/362
(93.6%)
第3回 2023年12月22日~
2024年1月12日
抗菌薬適正使用 331名/358
(92.5%)
第4回 2024年3月21日~
3月31日
経路別予防策 532名
(86.9%)

新型コロナウイルス感染症への対応

  • 発熱外来受診者数1997名(2022年度2508名)
  • のべ入院患者数1952名(2022年度2528名)

入院患者数推移

手指衛生について

看護部感染対策委員会のリンクナースを中心に感染対策の基本である手指衛生の推進活動を行っています。2023年度は新型コロナウイルス感染症流行期の手指衛生回数をこえるよう目標を19回としました。入院病棟では17.18回と目標は達成できませんでしたが2022年度より手指衛生回数は増加しました。

*1患者1日当たりの手指衛生回数=擦式アルコール製剤払い出し量(ml)÷延べ患者日数×1回使用量(ml)

抗菌薬使用密度抗菌薬使用密度

院内感染対策委員会では抗菌薬適正使用の一つとして抗菌薬使用の調査を行っています。抗菌薬によって1回の治療に使用する量が異なるので、使用量(g)だけでは比較できません。そのため抗菌薬ごとに設定されている成人の仮想平均維持1日量で除することによって系統ごとに比較でき、また延べ入院患者数で除することによって他の病院との比較もできるようにAUDを使用しています。

主要菌の薬剤耐性率

手指衛生などの感染対策を行い、抗菌薬を正しく使い薬剤耐性菌を拡げない、作り出さないことが大切です。柏崎総合医療センターで検査された主な細菌の薬剤耐性率をアウトカム指標としています。

  2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023

肺炎球菌
ペニシリン耐性率

41.70%

25.60%

25.00%

0%

25.00%

12.50%

0%

0%

黄色ブドウ球菌
メチシリン耐性率

55.80%

30.30%

27.40%

23.30%

25.30%

19.10%

22.80%

18.01%

大腸菌
フルオロキノロン耐性率

29%

29.50%

30.10%

24.80%

28.10%

25.10%

25.30%

26.02%

緑膿菌
カルバペネム耐性率

23%

17.30%

8.30%

8.00%

13.30%

8.90%

6.20%

8.54%

大腸菌・肺炎桿菌
カルバペネム耐性率

0%

0%

0%

0%

0%

0%

0%

0%

【参考】

その他の情報

現在は特にありません

このページの先頭へ