- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 385 | 124 | 98 | 164 | 305 | 445 | 1,131 | 1,319 | 1,449 | 468 |
高齢化率が30%を超える柏崎市に立地する病院なので、高齢の入院患者さんが多いのは表にお示しした通りです。
一方、当院では柏崎地域で唯一、一般の小児疾患患者の入院を受け入れている施設ですので、小児の入院患者さんが多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
血液内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
130030xx99x30x | 悪性リンパ腫に対する化学療法 | – | – | 17.63 | – | – | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 | – | – | 21.25 | – | – | |
130010xx97x2xx | 急性白血病に対する化学療法(輸血あり) | – | – | 41.96 | – | – | |
130170xxxxxxxx | 血友病 | – | – | 11.60 | – | – | |
130040xx99x5xx | 多発性骨髄腫に対する化学療法(ボルテゾミブ・レナリドミド水和物) | – | – | 25.11 | – | – |
血液内科では白血病、リンパ腫、骨髄腫などの造血器腫瘍、骨髄異形成症候群、各種貧血、特発性血小板減少症などの出血性疾患等の患者さんを診ています。
化学療法が外来で行われるようになったこともあって、入院患者さんはそれほど多くはありませんが、必要な場合、特に急性白血病の患者さんに対しては、2床の無菌室を有効利用して強力治療を行っています。
DPCというシステム上、血液内科とはあまり関係のなさそうな「誤嚥性肺炎」の患者さんが第2位となっていますが、高齢者が多く、基礎疾患として血液疾患を抱え、免疫力が低下しているために、肺炎などを合併しやすいというのがその理由です。
また最近は高齢者を中心に後天性血友病の患者さんがおられ、出血症状をきたした時には即座に凝固因子製剤を用いて止血するようにしています。
呼吸器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx99000x | 肺の悪性腫瘍 | 42 | 18.38 | 14.83 | 4.76% | 74.29 | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 | 36 | 38.92 | 21.25 | 11.11% | 83.03 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍に対する化学療法 | 33 | 20.97 | 12.35 | 0.00% | 69.94 | |
040120xx99000x | 慢性閉塞性肺疾患 | 24 | 15.17 | 13.85 | 0.00% | 77.04 | |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 | 21 | 25.76 | 19.92 | 0.00% | 78.19 |
当院の呼吸器内科では肺癌の患者さんが最も多くなっています。肺癌の抗癌剤治療も多くなっていて、当院では外来でも化学療法を行っておりますが、入院加療により患者さんの痛みが和らぐように努めています。高齢化のため通院治療や一時退院ができず、入院期間が延びる傾向にあります。
さらに基礎疾患や高齢による嚥下機能障害を原因とする誤嚥性肺炎も多くなっています。高齢者ほど重症になりやすく要介護者が多いため、自宅や施設への退院に社会サービスなどの調整を必要とし、当院の平均在院日数は長めになっています。
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050130xx99000x | 心不全 | 68 | 21.31 | 17.95 | 2.94% | 84.00 | |
050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査 | 51 | 3.55 | 3.06 | 3.92% | 68.20 | |
050050xx02000x | 狭心症、慢性虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈形成術等手術 | 29 | 5.72 | 4.71 | 0.00% | 70.45 | |
050030xx97000x | 急性心筋梗塞に対する経皮的冠動脈形成術等手術 | 24 | 16.79 | 13.02 | 0.00% | 70.17 | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 | 20 | 32.15 | 21.25 | 5.00% | 85.40 |
循環器内科の最も多い症例は心不全です。近年は高齢者の心不全での入院治療の割合が増えており、昨年に比べ当院でも増加傾向が見受けられます。
次いで狭心症や心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療の為の入院、および治療前・治療後の心臓カテーテル検査の為の入院が多くなっています。
消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060020xx04x0xx | 早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術 | 62 | 9.79 | 9.02 | 0.00% | 75.34 | |
060340xx03x00x | 胆管結石・胆管炎に対する結石除去術等手術 | 52 | 18.08 | 11.06 | 0.00% | 78.67 | |
060140xx97x00x | 胃・十二指腸潰瘍に対する消化管止血術等手術 | 22 | 14.41 | 10.93 | 0.00% | 66.18 | |
060350xx99x00x | 急性膵炎 | 21 | 14.52 | 11.84 | 0.00% | 55.90 | |
060335xx97x00x | 胆のう炎に対するドレナージ術等手術 | 20 | 28.65 | 17.45 | 5.00% | 75.65 |
当科で最も多い症例は昨年と同じく、早期の胃癌に対し内視鏡を用いて手術を行う粘膜下層剥離術(ESD)での入院となっています。
次いで多いのは胆石や腫瘍による閉塞性黄疸や胆管炎の症例となります。胆管に詰まった石を取り除いたり、黄疸や胆管炎を発症した際に、胆管にチューブを入れたりといった治療を、内視鏡を用いて行います。また、内視鏡での治療が困難な場合は経皮的に行う場合もあります。
胆のう炎も胆管炎と同様に、胆のう内に内視鏡的や経皮的にチューブを入れる治療(ドレナージ術)を行っています。
さらに胃潰瘍や十二指腸潰瘍による消化管出血の入院では、緊急内視鏡検査を実施し、内視鏡的に止血術を行います。また、内視鏡で止血困難な症例では経カテーテル的動脈塞栓術を行い、止血する場合もあります。
近年では、胆石やアルコールなどの原因による急性膵炎の患者さんも多く入院されています。
内分泌・糖尿病内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
100070xx99x100 | 2型糖尿病に対するインスリン注射治療 | 22 | 16.23 | 14.61 | 0.00% | 60.59 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 | 21 | 25.90 | 12.43 | 4.76% | 79.67 | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 | 18 | 35.44 | 21.25 | 16.67% | 86.94 | |
050130xx99000x | 心不全 | 15 | 30.93 | 17.95 | 0.00% | 87.47 | |
100070xx99x110 | 2型糖尿病(糖尿病性腎疾患合併あり)に対するインスリン注射治療 | 15 | 24.60 | 16.31 | 0.00% | 67.40 |
内分泌・糖尿病内科入院で最も多いのは「2型糖尿病」の入院治療です。初発見の新患症例、当科外来または他院通院中で血糖の再コントロールの症例、合併症進行の症例など種々の患者さんがおられます。医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師などのチームで糖尿病患者さんへの教育・指導・合併症検査・治療にあたり、薬の調整、インスリン注射の導入・併用使用を行っています。
次いで症例が多いのが「肺炎」と「腎臓または尿路感染症」、「心不全」です。糖尿病の通院患者さんが高齢化してきており、高齢のための抵抗力低下・誤嚥・排尿障害・心機能の低下などが誘因となり、呼吸器感染症・尿路感染症・心不全の入院が多くなっています。
腎臓内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110280xx99000x | 慢性腎炎症候群・慢性腎不全 | 35 | 22.26 | 12.84 | 0.00% | 67.29 | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 | 22 | 37.14 | 21.25 | 4.55% | 85.36 | |
050130xx99000x | 心不全 | 22 | 25.91 | 17.95 | 0.00% | 83.00 | |
110280xx02x1xx | 慢性腎炎症候群・慢性腎不全に対する人工透析導入(内シャント設置術あり) | 11 | 55.91 | 37.06 | 0.00% | 57.55 | |
0400801499×002 | 75歳以上の肺炎(重症度:中等度) | – | – | 15.29 | – | – |
腎臓内科では慢性腎臓病(CKD)の重症度に応じた治療を行っています。一般に、加齢とともにCKDの割合は増加し、また重症度も上昇することが記されています。外来通院のCKD患者も高齢化の傾向です。このような状況の中、第1位は慢性腎炎症候群・慢性腎不全となっています。
腎臓内科ではCKD患者に合併した腎疾患以外の疾患にも積極的に対応しています。高齢のCKD患者も多く、入院では呼吸器感染症が多い傾向があります。例年通り、CKD患者の高齢化とも関連し誤嚥性肺炎が第2位でした。また、腎不全に関連した心不全も多い結果となっています。
小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎・急性細気管支炎 | 52 | 4.75 | 6.02 | 0.00% | 1.67 | |
150010xxxxx0xx | ウイルス性腸炎 | 42 | 4.40 | 5.50 | 0.00% | 4.24 | |
040100xxxxx00x | 喘息 | 38 | 4.68 | 6.42 | 0.00% | 3.68 | |
0400801199x00x | 1歳から15歳の肺炎 | 35 | 4.80 | 5.79 | 0.00% | 7.03 | |
140010x199x00x | 新生児疾患(一過性多呼吸・低血糖・黄疸・低出生体重児 等) | 19 | 8.26 | 6.18 | 5.26% | 0.00 |
10数年前までは小児科はいわゆる小児喘息の入院が多かったものの、その後のLTRA内服や吸入ステロイドの普及により入院が激減しました。
現在は乳幼児を中心としたRSウイルスまたはヒトメタニューモウイルス感染に伴う入院が相対的に増加しております。
またロタウイルスワクチンによって減少しつつはありますが、同腸炎やその他のウイルス性腸炎に伴う入院はまだまだ多いです。
新生児関連では予見できる胎児重症症例は母体搬送が基本であり、重症の新生児疾患は多くなく、当院で入院管理を行うのは軽症の一過性多呼吸・低血糖・新生児黄疸・軽度の低出生体重児がほとんどです。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060150xx99xx0x | 虫垂炎 | 29 | 5.03 | 6.91 | 0.00% | 36.34 | |
060035xx01000x | 大腸癌に対する切除術 | 23 | 13.78 | 15.92 | 0.00% | 70.52 | |
060035xx99x00x | 大腸癌 | 23 | 4.61 | 7.20 | 0.00% | 77.09 | |
060102xx99xxxx | 大腸憩室炎 | 20 | 5.65 | 7.89 | 0.00% | 53.00 | |
060210xx99000x | 腸閉塞 | 19 | 7.05 | 9.08 | 0.00% | 66.53 |
柏崎市の受診動向は、市内完結率80.3%、救急搬送完結率98.7%であり、市内で複数外科医が常勤する唯一の病院として外科的疾患の対応や手術のほとんどを当院が担っています。
虫垂炎は、可能であれば薬物にて治療し、炎症が落ち着いた時期に小さい手術創で行う腹腔鏡手術を行っています。その他、消化管穿孔や腸閉塞症の対応も行っています。消化器がんの手術は、大腸がんが増加しており、腹腔鏡手術にも対応しております。
脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060×2990201 | 脳梗塞に対するリハビリテーション | 32 | 38.69 | 16.73 | 0.00% | 74.66 | |
010040x099x00x | 脳内出血 | 19 | 43.74 | 19.35 | 5.26% | 74.89 | |
160100xx97x00x | 外傷性頭蓋内損傷に対する血腫除去術等手術 | 15 | 11.33 | 9.87 | 0.00% | 73.40 | |
160100xx99x00x | 外傷性頭蓋内損傷 | 15 | 15.67 | 7.52 | 6.67% | 70.87 | |
010060×2990401 | 脳梗塞に対するエダラボン投与 | 12 | 38.83 | 16.54 | 0.00% | 75.00 |
脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍の患者さんを診ています。当院には回復期リハビリテーション病棟があり、急性期治療が終了すると、転院せずにリハビリテーションを継続することができます。その結果、平均在院日数が全国平均よりも長くなっています。
※自院平均在院日数には、回復期リハビリテーション病棟へ転棟後の入院日数も含まれています。脳神経外科単独入院の場合の平均在院日数は、1番目の脳梗塞症例が21.04日、2番目の脳内出血症例が27.47日、4番目の外傷性頭蓋内損傷症例が11.00日、5番目の脳梗塞症例が20.50日となります。
産婦人科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140010x199x00x | 新生児疾患(一過性多呼吸・低血糖・黄疸・低出生体重児 等) | 96 | 3.77 | 6.18 | 0.00% | 0.00 | |
120140xxxxxxxx | 流産 | 24 | 2.08 | 2.43 | 0.00% | 34.63 | |
120070xx01xxxx | 卵巣の良性腫瘍に対する切除術 | 10 | 10.10 | 10.36 | 0.00% | 42.00 | |
12002xxx01x0xx | 子宮頚部・体部の悪性腫瘍に対する摘出術 | – | – | 13.29 | – | – | |
120090xx97xxxx | 生殖器脱出症に対する手術 | – | – | 9.44 | – | – |
産婦人科では分娩に関わる統計は含まないため、新生児の入院が一番多くなっています。(平成28年度年間分娩取扱い数:248件)
これは一過性多呼吸や高ビリルビン血症などの治療を要する場合のほか、早産や低出生体重児の管理、近年増えている妊娠糖尿病や甲状腺機能異常などの合併症妊婦から出生した児の管理を小児科と連携して行っているためです。
次に多いのは流産です。残念ながら、妊婦の約10%は流産に終わります。喘息などの合併症があり、近隣より紹介されてくる方もいます。
卵巣疾患は症状が出にくく、検診などで見つかる方が多いですが、月経症のひどい方では子宮内膜症が原因の場合もあります。機能温存するか、薬物治療を併用するか、患者さんごとに対応しています。
高齢化に伴い、生殖器脱出症例は増加傾向にあります。
眼科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020200xx9710xx | 黄斑円孔・網膜前膜に対する手術(白内障手術同時施行) | 17 | 4.76 | 7.72 | 0.00% | 68.06 | |
020240xx97xxx0 | 硝子体疾患に対する手術(片眼) | 13 | 3.85 | 7.01 | 0.00% | 77.92 | |
020160xx97xxx0 | 網膜剥離に対する手術(片眼) | 10 | 4.50 | 10.53 | 0.00% | 68.00 | |
020180xx97x0x0 | 糖尿病性増殖性網膜症に対する手術(片眼) | – | – | 8.27 | – | – | |
020210xx97x0xx | 網膜血管閉塞症に対する手術 | – | – | 8.02 | – | – |
眼科の入院は、ほとんどが手術目的の予定入院です。最も多い症例は白内障で、全体の8割以上を占めています。しかし白内障の入院は「短期滞在手術等基本料3」に該当し、DPC対象外となるため、今回の統計からは除外されています。
その他の入院としては、黄斑円孔や網膜前膜といった加齢に伴う疾患、その次に硝子体出血、硝子体混濁などの硝子体疾患が多くなっています。これらの疾患は、白内障の手術を合わせて行う場合も多いです。
また網膜剥離は緊急入院となる場合が多く、患者さんのほとんどが入院日に即日手術を行っています。
その他にも、糖尿病網膜症や網膜血管閉塞症など網膜疾患の入院があります。
入院される患者さんは、当科外来通院患者さんだけでなく、他院からの紹介で手術目的で来られる患者さんも多くいます。また、これらの疾患は白内障とは異なり、放置することで失明の危険性がある重篤な疾患であり、治療に力を入れています。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 大腿骨骨折に対する手術 | 150 | 39.29 | 27.63 | 4.67% | 83.23 | |
160780xx97xx0x | 手関節骨折に対する手術 | 90 | 3.98 | 4.37 | 1.11% | 51.29 | |
160690xx99xx0x | 胸腰椎圧迫骨折 | 66 | 32.52 | 20.57 | 0.00% | 80.33 | |
160760xx97xx0x | 前腕骨折に対する手術 | 63 | 3.22 | 5.49 | 0.00% | 58.40 | |
160780xx97xx1x | 手関節骨折(糖尿病・骨粗鬆症・高脂血症合併あり)に対する手術 | 36 | 7.67 | 9.61 | 0.00% | 73.86 |
主に急性期医療を担う病院であり、高齢者の骨折が多いため、当院の入院患者における診断群分類は、骨粗鬆症の三大骨折と言われる大腿骨近位部骨折、脊椎圧迫骨折、橈骨遠位端骨折、加えて上腕骨近位部骨折が多くなっています。大腿骨近位部骨折と脊椎圧迫骨折は回復までにリハビリを要します。当院は回復期リハビリテーション病棟があり、リハビリを含めたトータルな術後管理を行っているため、全国平均よりも入院期間が長くなる傾向があります。
※自院平均在院日数には、回復期リハビリテーション病棟へ転棟後の入院日数も含まれています。整形外科単独入院の場合の平均在院日数は、1番目の大腿骨骨折症例が25.26日、2番目の手関節骨折症例が2.88日、3番目の胸腰椎圧迫骨折症例が21.25日、5番目の手関節骨折症例が3.94日となります。
皮膚科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080011xx99xxxx | 蜂窩織炎 | – | – | 11.97 | – | – | |
080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍に対する切除術 | – | – | 8.78 | – | – | |
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | – | – | 8.96 | – | – | |
161070xxxxx00x | 有毒動物による毒作用(蜂・マムシ等) | – | – | 3.64 | – | – | |
161000x199x0xx | 熱傷 | – | – | 12.64 | – | – |
皮膚科では、蜂窩織炎・丹毒等の皮膚細菌感染症、皮膚悪性腫瘍、帯状疱疹、薬疹、熱傷等、様々な疾患を診ています。外来通院で治療できるケースがほとんどですが、前記疾患で重症化した症例、重症化が予想される場合は入院加療します。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110070xx0200xx | 膀胱腫瘍に対する経尿道的手術 | 44 | 5.98 | 7.44 | 0.00% | 75.82 | |
110200xx02xxxx | 前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺手術 | 43 | 8.35 | 9.98 | 2.33% | 72.47 | |
11012xxx020x0x | 尿管結石に対する経尿道的尿路結石除去術 | 26 | 3.31 | 5.83 | 0.00% | 54.69 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 | 22 | 11.64 | 12.43 | 0.00% | 78.00 | |
11012xxx97xx0x | 尿管結石・水腎症に対する手術 | 16 | 3.63 | 7.08 | 12.50% | 68.94 |
当科の退院患者の件数で上位にある膀胱腫瘍に対する経尿道的切除術(TUR-BT)44件、前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺切除術(TUR-P)43件、尿管結石に対する経尿道的レーザー破砕術26件は、いずれも内視鏡的手術で、手術成績も安定しており、術後経過が順調です。急性腎盂腎炎などの尿路感染、その他の疾患も順調に軽快し、症例全国平均よりも早く退院する傾向にあります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 83 | – | 20 | 31 | – | 42 | 1 | 7 |
大腸癌 | 14 | 24 | 35 | 16 | 13 | 33 | 1 | 7 |
乳癌 | 17 | 13 | – | – | – | 11 | 1 | 7 |
肺癌 | – | – | 16 | 43 | – | 64 | 1 | 7 |
肝癌 | – | – | – | 12 | – | 30 | 1 | 7 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
癌の治療は早期発見・早期治療が原則ですので、StageⅠとⅡの患者さんが比較的多くなっています。ただし肺癌は呼吸器外科の常勤医がおらず、当院で手術ができないため、StageⅠ・Ⅱで手術を希望される患者さんは他院に紹介しています。
癌が進行した場合には治すことは難しくなりますが、それでもそれぞれの患者さんの状況に合わせて可能な対応を行います。
当院においては、都会のがん専門病院のように、進行癌だから、あるいは再発したからよその病院へ、というような対応は決していたしません。地域の病院として、地域の皆様とともに、皆様に満足していただけるような対応を心がけています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 35 | 16.94 | 59.34 |
中等症 | 137 | 22.04 | 80.54 |
重症 | 50 | 27.74 | 82.60 |
超重症 | 21 | 19.90 | 86.67 |
不明 | – | – | – |
市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことを言います。
重症度の中で軽症は平均年齢50歳代と若く、年齢が上がるにつれて中等度、重症と上がっています。軽症から重症までは平均在院日数が延びていきますが、超重症になると減少しています。これは、肺炎が重症になると死亡率も上昇していくためです。
成人市中肺炎ガイドラインでは、軽症の患者さんは外来治療となっています。しかし実際は基礎疾患がある患者さんは重症化する可能性があり、その場合は軽症でも入院して治療を行っています。
脳梗塞のICD10別患者数等
ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|---|
G45$ | 一過性脳虚血発作及び関連症候群 | – | – | – | – | – |
G46$ | 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 | – | – | – | – | – |
I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 119 | 51.55 | 78.22 | 4.65% |
その他 | 10 | 55.10 | 71.60 | 1.55% | ||
I65$ | 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | – | – | – | – | – |
I66$ | 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | – | – | – | – | – |
I675 | もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> | – | – | – | – | – |
I679 | 脳血管疾患,詳細不明 | – | – | – | – | – |
脳梗塞の患者さんはほとんど3日以内に入院されています。リハビリテーションが必要な患者さんは、病状が落ち着いた段階で回復期リハビリテーション病棟に転棟し、リハビリテーションを継続しています。そのため転院率は低くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 37 | 2.89 | 11.54 | 2.70% | 72.03 | |
K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) | 11 | 0.00 | 13.18 | 0.00% | 67.64 | |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 11 | 1.18 | 2.36 | 0.00% | 77.36 | |
K5463 | 経皮的冠動脈形成術(その他) | – | – | – | – | – | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | – | – | – | – | – |
循環器内科では虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術という心臓カテーテル治療の症例数が多くなっています。心臓カテーテル治療は、腕や脚の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。即日入院して緊急に行う場合や、検査から日数を空けて行う場合、検査して一旦退院してから再入院して行う場合など、患者さんの状況に合わせて様々なタイミングで手術が行われます。
消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) | 62 | 1.87 | 7.48 | 0.00% | 75.42 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 39 | 3.85 | 20.05 | 0.00% | 78.33 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 30 | 1.67 | 13.47 | 0.00% | 68.30 | |
K6152 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) | 23 | 2.48 | 10.91 | 0.00% | 73.70 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) | 23 | 7.48 | 11.26 | 0.00% | 74.22 |
当科では早期の胃癌に対し内視鏡を用いて手術を行う粘膜下層剥離術(ESD)が最も多くなっています。また当院では、胃癌のみでなく食道や大腸の早期がんに対してもESDを行っています。
内視鏡的胆道ステント留置術は胆石や腫瘍などの要因により胆管が狭くなり、黄疸や胆管炎を発症した際に、内視鏡を用いて胆管にチューブを留置し、胆汁の流れをよくする手術です。さらに内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの)は、黄疸や胆管炎の原因である胆管に詰まった胆石を取り除く手術になります。
内視鏡的消化管止血術は、胃潰瘍等による消化管出血に対し内視鏡を用いて行う止血術です。
選択的肝動脈化学塞栓術(TACE)は肝臓癌に対する治療で、カテーテルという細い管を脚の付け根の大腿動脈から挿入し、肝臓内の腫瘍を栄養する動脈に抗癌剤を注入、さらに塞栓物質を詰めることで腫瘍を栄養する血流を遮断し、がんを壊死させる治療法です。
腎臓内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K610-3 | 内シャント又は外シャント設置術 | 21 | 19.00 | 26.10 | 0.00% | 60.71 | |
K616-4 | 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 | – | – | – | – | – | |
K6147 | 血管移植術・バイパス移植術(その他の動脈) | – | – | – | – | – | |
K635-3 | 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – |
腎臓内科が関連する手術では、自己血管を用いる内シャント設置術が最も多くなっています。透析導入時に初めてシャント造設を行うという症例が多かったため、術前術後の平均日数が長い傾向にありました。
次いで経皮的シャント拡張術・血栓除去術となっています。経皮的シャント拡張術は一泊程度で対応しており、血栓除去術が入院日数を上げています。経皮的シャント血管拡張術は、今後さらに積極的に増やしていくべきものと考えています。人工血管移植術は多くはありませんが、内シャント設置術の中では2番目となっています。
当院では、腹膜透析導入をSMAP法という段階的腹膜透析導入法(カテーテル埋没法とカテーテル出口部形成術という二段階方式)で行っているため、一回目の入院のカテーテル留置術(埋没法)は約一週間となっています。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 45 | 1.49 | 2.82 | 0.00% | 68.67 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 33 | 7.45 | 5.24 | 0.00% | 62.70 | |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 24 | 1.21 | 2.08 | 0.00% | 67.63 | |
K719-3 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 20 | 8.60 | 15.20 | 0.00% | 70.45 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 15 | 1.13 | 3.80 | 0.00% | 31.07 |
当科では一般外科として、消化器と乳腺の手術・抗がん剤治療やがん終末期治療に携わっています。予定手術は、検討会にて複数の医師で検討を行い、的確な治療を心掛けています。手術数は、ヘルニア・胆石症・大腸がん・乳がん・胃がんの順です。腹腔鏡手術にも積極的に取り組み、予定手術のみならず、急性期の虫垂炎に対しても行っています。
脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 16 | 1.56 | 15.94 | 0.00% | 74.38 | |
K1771 | 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) | 13 | 0.46 | 89.77 | 15.38% | 71.46 | |
K664 | 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) | – | – | – | – | – | |
K1772 | 脳動脈瘤頸部クリッピング(2箇所以上) | – | – | – | – | – | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) | – | – | – | – | – |
脳血管障害、頭部外傷、脳腫瘍の手術を行っています。慢性硬膜下血腫穿頭洗浄術が16件と最多で、次いで脳動脈瘤頚部クリッピング術となっています。
産婦人科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K9091 | 流産手術(妊娠11週まで) | 22 | 0.95 | 0.18 | 0.00% | 34.95 | |
K877 | 子宮全摘術 | 16 | 1.00 | 9.38 | 0.00% | 51.00 | |
K867 | 子宮頸部(膣部)切除術 | 10 | 1.00 | 2.10 | 0.00% | 39.10 | |
K8881 | 子宮附属器腫瘍摘出術(開腹) | – | – | – | – | – | |
K8654 | 子宮脱手術 | – | – | – | – | – |
産婦人科では分娩に関わる統計は含まないため、60件の帝王切開を除くと流産手術が最も多くなっています。合併症があるなど、リスクの高い患者さんの紹介もあるためです。
次いで子宮全摘術です。子宮筋腫や子宮腺筋症などの良性疾患のほか、子宮頚部異形成や、初期の子宮体癌などに対し行っています。
子宮頚部(膣部)切除術は一般的に「円錐切除」と呼んでおり、ごく初期の癌でも子宮を温存できる方法です。
子宮脱手術にはいくつかの術式がありますが、高齢化に伴い、年々増加しています。
眼科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) | 315 | 0.97 | 1.71 | 0.63% | 77.57 | |
K2801 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) | 47 | 0.87 | 2.85 | 0.00% | 69.30 | |
K2802 | 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) | 10 | 7.70 | 7.20 | 0.00% | 78.00 | |
– | – | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – |
眼科では、白内障に対する手術である水晶体再建術が全体の8割以上を占めています。また、患者さんの希望によっては、入院せずに外来で白内障手術を行う日帰り手術も施行しています。
白内障手術を入院で行う場合、当院では月曜日の入院で3泊4日と、水曜日の入院で2泊3日とに分かれており、片目ずつ、1カ月の中で両目を手術される患者さんがほとんどです。
次に挙げられるのが、硝子体顕微鏡下離断術で、黄斑円孔や糖尿病網膜症、網膜剥離などの網膜・硝子体疾患に対する手術です。また、患者さんの状態によっては、上記の白内障手術と硝子体手術を同時に行う場合も多くあります。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿、肩甲骨、上腕) | 138 | 1.07 | 33.45 | 3.62% | 80.78 | |
K0483 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕、下腿) | 110 | 0.26 | 1.55 | 0.00% | 61.54 | |
K0462 | 骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) | 86 | 0.92 | 13.16 | 1.16% | 59.76 | |
K0821 | 人工関節置換術(股、膝、肩) | 55 | 2.04 | 29.93 | 0.00% | 73.36 | |
K0463 | 骨折観血的手術(鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く)、足、指(手、足)その他) | 52 | 0.94 | 10.58 | 0.00% | 50.02 |
骨粗鬆症をベースとする高齢者の骨折に対する手術、加えて年齢を問わず外傷に対する骨折の手術が手術件数の上位になっています。
大腿骨近位部骨折に対しては人工骨頭挿入術、髄内釘などを用いる観血的骨折手術、橈骨遠位端骨折に対するプレート固定手術などが多く、また、その抜釘(骨内異物除去術)は骨折の手術が多い分だけ必然的に多くなります。
皮膚科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0072 | 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) | – | – | – | – | – | |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | – | – | – | – | – | |
K0052 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) | – | – | – | – | – | |
K013-21 | 全層植皮術(25㎠未満) | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – |
皮膚科の手術数は、有棘細胞がん、基底細胞がん等の皮膚悪性腫瘍に対する手術が多いです。切除範囲が広い場合は植皮術を必要とするケースもありますが、患者さんにあった手術法を選択しています。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8412 | 経尿道的前立腺手術(その他) | 56 | 1.57 | 7.59 | 3.57% | 73.98 | |
K768 | 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 | 47 | 0.36 | 1.13 | 2.13% | 53.79 | |
K8036ロ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) | 44 | 0.91 | 4.66 | 0.00% | 75.84 | |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 27 | 0.56 | 2.44 | 0.00% | 54.74 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 27 | 0.37 | 3.59 | 11.11% | 69.15 |
上位5位までの手術は低侵襲な手術で、ほとんどの症例が予定通り順調に経過し、短期間で退院されます。その他の手術も合併症がほとんどなく、入院期間が短い傾向にあります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | – | – |
異なる | 16 | 0.27% | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 13 | 0.22% |
異なる | 10 | 0.17% | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 47 | 0.80% |
異なる | – | – |
DICというのは播種性血管内凝固症候群のことで、本来は血管内では固まらないはずの血液が、何らかの理由で全身の血管内で固まりやすくなってしまい、そのために血管の内腔をふさいで血流を障害する、一方あちこちで血が固まるために血小板や血液凝固因子が消費されて減少し、出血しやすくなる、という非常に重篤な病態です。必ず基礎疾患が存在し、患者さんの病状が悪化していることを示しています。
DICという診断がつく患者さんが多い場合は、それだけ重症の方が入院しているということに他なりません。
敗血症というのは血液中に細菌が入り込んで発熱などの症状を呈する病態で、血圧が下がって命にかかわる場合もある重篤な病態です。抗がん剤治療などで身体の防衛に必要な白血球が減ったときに起こりやすいので、重症の患者さんが入院していることを示唆します。
真菌症というのは真菌(カビの一種です。)による感染症です。タムシ・ミズムシなどの表在性真菌症は入院の対象とはなりませんが、肺真菌症や真菌血症など深在性真菌症は入院治療が必要です。免疫力が低下した方に起こりやすい感染症です。
手術・術後の合併症がいくつか記載されています。このようなことが起こらないよう細心の注意を払っているのですが、ゼロにはできません。手術に当たっては、患者さんに事前にリスクについて十分説明し、理解していただくよう努めています。
合併症を生じた場合には、その克服のために全力をあげて対応しています。
更新履歴
2017/09/28
「平成28年度 病院指標」掲載いたしました。